冠婚葬祭
国際化が進んだとはいえ、いざ海外で生活してみると、日常生活でも様々なとまどいが生じるものです。まして、冠婚葬祭となると未体験のことが多く、とまどいはさらに増す一方。ここではカナダでの冠婚葬祭の基礎知識をまとめてみました。

・結婚式 ・洗礼儀式 ・出産
  ・お葬式

結婚式


1. 結婚が決まったら
a) マリッジ・ライセンス (Marriage License)
  カナダで結婚する場合は Marriage Licenseがまず必要となります。このライセンスがなければ法的に結婚することは出来ません。

b) 結婚の形式
  一般に、教会などで行われる結婚式と、マリッジ・コミショナーによるCivil Ceremonyがあります。Civil Ceremonyは宗教に関わらず、誰でも Marriage Licenseがあれば行えます。
その際には2人の Witness(証人)が必要になり、仲の良い友人などに頼むのが通常のようです。教会などで結婚式を挙げる場合は、式を挙げる教会に連絡して、牧師さんと数回のミーティング(リハーサルを含む)をします。
 Civil CeremonyでいうWitnessは新郎側に付くベストマンと、新婦側に付くブライドメイドが行います。

c) ウエディング・カウントダウン
 結婚式の形式、サイズ、予算によって、準備にかかる時間もまちまちですが、結婚式直前に慌ただしくならないように、準備は早めに始めたいものです。


<結婚式までの一般的な準備手順>
1. 婚約発表をする(しない場合もある)。
2. 結婚式の形式、予算、場所、日時等を決める。
3. 披露宴の場所を決め、料理、エンターテイ メント関係、リムジン車、ブーケやコサー ジュ、披露宴での飾りつけ用の花、写真・
ビデオ撮影などの予約をする。
4. ウエディングドレス/ブライドメイドのド レスを選ぶ(オーダーメイドの場合は少な くとも半年から1年前には注文する)。
5. 新郎の装い(タキシードなど)/ベストマ ンの 装いのアレンジ。
6. 結婚招待状の注文。
7. 結婚指輪を選ぶ。花屋との最終打ち合わせ、 披露宴の料理の注文。
8. 招待状の発送。ウエディング・ケーキの注文。
9. ウエディングドレスのサイズ合わせ、全て の予約の確認。
10. 返信がきていないゲストへの連絡。
11. 披露宴の最終ゲスト数を、披露宴場または ケータリングサービスに知らせる。
ウエディング・コンサルタントなどの専門家に結婚式の相談をしたり、アレンジしてもらうのも一つの手段ですが、カナダでは自分たちでアレンジすることが多いようです。その際は、時間に余裕を持って準備しましょう。


4 . ウエディングプレゼントについて

Q:いつ、どこへプレゼントを送るか?
A:結婚祝いは、結婚式の前日までに、花嫁の実家に送るのが、通常です。また、直接家に訪ねて行くのも良いでしょう。新郎の友人で、新婦に会ったことがなくても、新婦の実家にプレゼントを送ります。明らかに新郎が使うようなプレゼントでも同様です。住所が分からない場合には、結婚式の当日に持参しても、披露宴が行われる場所(ホテルなど)に送っても構いません。もし、新郎、新婦の親しい友達ではなく、結婚式には招かれているけれども、披露宴には招かれていない場合には、特にプレゼントを送る必要はありません。結婚式後にプレゼントを送る場合には、新婚夫婦の新居に、夫婦両人宛に送って下さい。


Q:どんなプレゼントが適切か?
A:新郎、新婦とどれだけ親しいかにもよりますが、やはり家庭用品が一般的です。高価なものであれば、友人とお金を出し合っても差し支えありません。また、新婚夫婦の生活スタイルを考えることも大切です。例えば、若いカップルが、新しく生活を始める場合には、生活上実用的なものが喜ばれるようですし、長く一緒に暮らしていたカップルが結婚生活を始める場合には、既に生活必需品が揃っていることがあるので、普段2人が欲しいけれど買わないようなものが喜ばれるかもしれません。

2. ウエディング・シャワー (Wedding Shower)
  もともと、結婚式の3ヶ月から2週間前に親しい女友達や親戚が花嫁を囲んで開くパーティーが、ウエディング・シャワーですが、今では花婿も交えて、カップル2人のために開かれることが多くなりました。パーティーに特に決まった形式はなく、花嫁宅でのアフタヌーンパーティーなど、簡単なパーティーで済まされることもよくあります。
 ウエディング・シャワーに参加する場合、プレゼントを持っていく必要がありますが、このプレゼントは、結婚祝いのプレゼントとは別に用意するということを覚えておいて下さい。
 また、ウエディング・シャワーのプレゼントとしては、キッチン用品、シーツ、タオルなどがふさわしいようです。


3. 結婚式の招待を受けたら
  結婚式の招待状はフォーマルなものが多いですが、形式ばらないものもあります。招待状に合わせて返信して下さい。また、返信状が同封されている場合は、出席か欠席にチェックして、送り返してください。


Q:日本のように結婚祝いとして、お金をあげる習慣はあるのか?
A:日本以外の多くの国でも、お祝い金をあげる習慣はあります。
多種の民族が住むカナダでは、ほとんどの民族習慣においてお金をお祝いとして贈ることが見受けられます。それでも、一般には、親しい友人や、親、親戚などに限られているようです。

Q:お祝い金としてチェックを贈る時は誰宛に
するのか?
A:結婚式前でしたら、新婦の未婚時の名前をチェックに書きます。結婚式当日または式後の場合は、結婚後の新婦の名前を書きます。
最近では、結婚しても名字を変えない女性も増えてきているので、その点は注意してください。

Q:ブライダル・レジストリーとは何か?
A:カナダやアメリカでは、プレゼントの重複を避けるため、また、欲しいものをもらうためにも、新郎・新婦があらかじめ、デパートなどにプレゼントのリストを登録していることがあります。どのお店に登録したか招待状に書いてあることもありますが、ない場合は新郎、新婦または家族にたずねるといいでしょう。お店のコンピューターに当人の名前を打ち込むと、リストが出され、すでに買われた商品、まだ買われていない商品が一目でわかるようになっています。

5. 服装について
  披露宴の形式にもよりますが、一般に女性はカクテルドレスか長めのスカートと洒落たブラウス、男性はスーツが無難です。色は、黒を避けたほうが良いのではないかと思われがちですが、特に避ける必要もありません。また、招待状に「カジュアルな服装で来て下さい」と書いてある場合、その意図を尊重して下さい。
反対に、ブラック・タイ「Black Tie」と書いてある場合は、ディナージャケットと黒のネクタイかタキシードを来て行くべきです。「ブラック・タイ・オプショナル(Black Tie Optional)」と書いてある場合は、ビジネススーツでも良いということです。女性の服装は男性の服装に合わせることが基本です。

6.結婚式場(教会)での席順
  通常、結婚式場ではUsherとよばれる席を案内してくれる人がいますが、いない場合には、新郎側参列者は正面に向かって中央通路の右側に、新婦側参列者は左側に着席します。最前2〜3列には新郎新婦の家族親類が着席します。
洗礼儀式: Baptism

  カナダでは宗教によって多少異なりますが、新生児に対しての洗礼儀式が行われることがあります。例えば、カソリック教徒の場合には、赤ん坊が生まれて1ヶ月以内に、教会または洗礼堂で儀式が行われ、プロテスタント教徒の場合には、出産後2ヶ月から6ヶ月の間に、教会または家で、儀式が行われます。
 洗礼儀式には、ゴッドペアレンツ(ゴッドマザー/ゴッドファーザー)と呼ばれる人たちが必要で、新生児の両親が同じ宗教徒の親しい友人、または親類にその役を頼むことが通常です。
 洗礼儀式に出席する時は、黒以外の普段教会へ行く時の服装で構いません。また、プレゼントは特に必要ではありませんが、あげても決して失礼になりません。
 ユダヤ教の洗礼儀式の場合も、出席者は普段、礼拝へ着ていく服装をしますが、元来、男性は皆ユダヤ教の帽子(Yarmulkes)をかぶること、女性は顔を覆うベールをつけることが義務づけられています。ユダヤ教徒でない女性の出席者は、子供の家族や他のユダヤ教徒に、あらかじめベールが必要かどうか聞いておくのが賢明かと思われます。
 イスラム教徒の間では、特に、新生児の洗礼儀式は行われませんが、金のブレスレットやアンクレットなどが、親しい友人や親戚から贈られます。これは将来、財政に困った時など、いつでもお金にかえられるからという発想からきています。

出産: Baby Shower
ベイビーシャワーとは、出産を予定している女性のために、友人、親戚がプレゼントを持ち寄って行うパーティーのことです。
 通常、これから母になる人の親友、または親戚によって、計画がたてられ、レストランでの昼食会、家でのアフタヌーン・ティーパーティーなど、パーティーの形式は様々です。もともと、女性友達、親戚が集まって開かれるパーティーでしたが、今日では男性、特にこれから父になる人も参加するようになってきました。また、出産が予定通りにいかなかった場合に備えて、出産から数週間後にパーティーを開く場合もあるようです。持っていくプレゼントは、赤ちゃんの洋服や、小さなぬいぐるみなど、あまり高価ではないものがふさわしいようです。

お葬式: Funeral

  お葬式にまつわるマナー・エチケットは、場合が場合ということもあり、なにかと戸惑ってしまうことが多いと思います。
また、カナダでのお葬式の種類・形式は、故人や遺族の希望によって、または文化、習慣、宗教などによって様々です。ここではお葬式に関連する一般マナーを紹介します。


1. 訃報を受けたら
  訃報を受けて、遺族への連絡をとる場合にはできるだけ早くして下さい。親しい間柄の場合には、連絡の際に何かの役に立てるかどうか尋ねるのが礼儀です。遺族にとって、何かと忙しく、また混乱している時であるため、色々な手助けが必要です。また故人に特別親しかった人は、棺の付添い人役(*Pallbearer)を頼まれることがあります。その場合、病気や町を離れなければならないという理由以外には、一般的にその役目を断ることはできません。
 遺族への連絡の手段は電話が一般的です。
また、それほど故人と親しくなかった場合には遺族への連絡は特に必要とされていなく、直接葬儀場(Funeral Home)へ故人、遺族を訪問することが多いようです。遺族はお葬式の準備で忙しかったり、家族を失った悲しみで混乱していますので、それ程縁深くなかった人からの連絡はかえって遺族への負担になることもあります。また、連絡は簡潔に済ませるのが鉄則です。葬儀前に遺族と連絡をとる、とらないは、故人、遺族との関係に左右されてきます。

*Pallbearer: 棺を運ぶ役目の人たち。(通常6人)


2.葬儀場への訪問 (The Visitation)

カナダでは故人の遺体は葬儀場に安置されることが多いようです。葬儀場への訪問は遺族と故人の友人、知人が互いに慰め支えあうために設けられます。また、故人への尊重、敬意を払う場、故人へ最後のお別れを伝える場でもあります。葬儀場への訪問は短めに、決まった時間内にすませるのが礼儀です。
また、故人が安置されている部屋ではタバコを吸うことは禁止されていますので、注意して下さい。


3.お葬式 (The Funeral Ceremony)
 お葬式の目的は、故人を思い出し、故人の人生を賞賛することにあります。教会、礼拝堂での着席の際には、遺族や親しい友人が前方の席に、そうでない場合は中程より後方の席に着いて下さい。


お葬式の主な流れ:

-The Procession / 参列者が着席したあとに、遺族が棺に安置された故人と入場。
-The Homily(賞賛) / 故人の人生への賞賛。聖職者、牧師によって行われます。
-The Eulogy(賞賛) / 通常、故人と親しかった友人が、故人の人生について、または、故人との思い出、故人特有の人柄、特徴などを賞賛します。
-The Recession / 故人及び遺族が先に退席します。
 上記の流れの間に、様々なお祈りが行われます。順序、読上げる祈祷文は教会で配られる冊子を参照して下さい。


4.埋葬/火葬式
  遺族、また特に親しかった友人以外は参列しません。埋葬の場合には、土や花を棺の上に乗せる習慣があるようです。火葬の場合は一般的には教会でのお葬式から2~3日後に、お骨がお墓に収められます。


5.レセプション (The Gathering)
  教会でのお葬式の後に、レセプションが開かれる場合が多くあります。これは遺族、親類、友人、知人の集まりで、故人にまつわる思い出話などをしながら互いにサポートしあうためのものです。


6.お香典、ドネーション
  日本での様にお香典を供える習慣は特にカナダではありません。しかし、故人と親しかった場合などには、教会へ故人の名前でドネ−ションをすることがあります(*仏教徒の間では、お香典の習慣も)。


7.遺族へのお悔やみの言葉
  遺族へのお悔やみの言葉は何と言ったらよいのでしょうか。伝えたいことがなかなか上手く言い表わせないというのは、とても悔しいものです。しかし、ここで覚えておきたいのは、何と言うかというのは二の次であるということ
です。何事も真意を持って心から伝えると、形はどうあれ自然にこちらの気持ちは相手に伝わるものです。英語ではいわゆる日本語で言う「この度はご愁傷様でした」という言葉を以下のように述べることがあるようです。
 
訃告後、初めて遺族と話す場合の一般のお悔やみの言葉:

I am (We are) sorry for the loss of 故人の名前.
My condolences are with your family.など。
葬儀式後:It was a lovely service.など。


8.お花について
  葬儀の際、お花を贈る習慣がカナダでもあり、一般にユリ、ガ−デニア、白いバラなどが贈られます。お花を贈る際には、白いシンプルなカードに"Please accept my sympathy at this time." や "My prayers are with you and your family." などという言葉と自分の名前、住所を書きお花に添えます。送り先は葬儀場、遺族自宅が一般です。また、遺族が精神的にも混乱しているお葬式の前後を避け、お葬式から数週間後にお花を(特に種類の規定はない)贈ったほうが、喜ばれる場合もあります。その場合には、"Love to you and your family."や"Thinking of you and your family."などの言葉をお花に添えると良いでしょう。
 また、ユダヤ教のお葬式には、お花を贈らないのが一般で、少しでも遺族に負担がかからないようにと、代わりにお料理などを持ち寄ることが多いようです。

9.葬儀場への訪問、お葬式参列の服装
  遺族以外の参列者は、特に黒色の洋服を着て行かなければならないということはありませんが、やはり地味な色、シンプルなデザインの服装が好ましいとされています。
ユダヤ教のお葬式では、男性参列者には、ユダヤ教の帽子(Yarmulk)が、既婚女性参列者にはベールが用意されます。
 
冠婚葬祭をはじめとする各行事(入学、入園、卒業、就職、お見舞い、母の日、父の日、誕生日等)に、カナダから日本語で電報を贈ることができます。日本へは翌日の夕方までに配達可能。詳しくは下記までお問い合わせ下さい。
Nippon Denpo Service
1-800-336-7633 www.nippondenpo.com

 
 

お問い合わせは下記まで。

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